元任天堂アメリカ社長のレジー・フィルス=エイム氏は、Switch 2のチュートリアルゲーム「Welcome Tour」の有料化をめぐる議論に関連し、Wii Sportsの歴史をほのめかすツイートを行った。
Switch 2の449.99ドルという価格やマリオカートワールドの79.99ドルに注目が集まる中、インタラクティブマニュアル的な「Welcome Tour」の有料化も議論を呼んでいる。
先週のNintendo Directで発表された「Welcome Tour」は、6月にSwitch 2と同時発売されるソフトウェアで、ゲーム要素を通じて本体機能を学べる体験となっている。
任天堂はWelcome Tourを新ハードの「仮想展覧会」と表現。技術デモやミニゲームを通じて、本体の機能を深く理解できるとしている。Directではアバターが巨大なSwitch 2モデル内を移動し、「スピードゴルフ」や「トゲ玉回避」、「マラカス物理デモ」などのアクティビティと共にシステム機能を学ぶ様子が公開された。
IGNが確認したところ、Welcome Tourはデジタル版のみ9.99ドルで販売される。PlayStation 5の無料技術デモ『Astro's Playroom』と異なり、この有料化に対してファンから批判の声が上がっている。
これに対しフィルス=エイム氏は、2023年のIGNインタビューで語ったWii Sportsの同梱を巡る宮本茂氏との内部論争を引用するツイートを投稿。
最初のクリップでは、宮本氏がWii Sports同梱に強く反対したものの、フィルス=エイム氏が日本以外の全Wii本体への同梱を実現させた経緯が明かされている。Wii Sports同梱の話...https://t.co/LhflSFWaL3
— Reggie Fils-Aimé (@Reggie) 2025年4月9日
2つ目のクリップでは、Wii Remote同梱の『Wii Play』を巡る同様の交渉で宮本氏が再び困惑したエピソードが紹介された。
最後のツイートでは「Wii Sportsを同梱した市場ではより大きなインパクトがあった。Wii Remoteと『Wii Play』を同梱した結果、同作はWiiソフト売上5位を記録した」という結果が示されている。
そして結果。https://t.co/xrFTDeJMQf
— Reggie Fils-Aimé (@Reggie) 2025年4月9日
直接的な言及は避けつつも、フィルス=エイム氏は同梱戦略の歴史的成功を暗示。ファンはWelcome Tourの価格設定への示唆と受け取った。
任天堂アメリカのビル・トライネン氏は最近のSwitch 2プレビューイベントで、Welcome Tourが当初公開以上に深い内容であると説明。「技術仕様に興味があるユーザーにとって価値ある9.99ドルの体験」と正当性を主張した。
Welcome Tourの価格設定は、80ドルソフトや450ドルのハードウェア価格など、Switch 2を巡る価格戦略議論の一端に過ぎない。